マスタリング指南書

マスタリング指南書

楽曲の最終イメージに直結するマスタリング。

苦手な方も多いと思いますが、この機会におさらいし、ライバルに差をつけましょう!
記事後半では、マスタリングの具体的な手順についても書いています。

マスタリングとは

ずばり、「マスター(=原盤)」を作る工程のことです。

CDの場合、DDP(=Disc Discription Protocol)と呼ばれるフォーマットでプレス業者に入稿するのが一般的なので、このDDPファイルを作成するのがマスタリングです。
またハイレゾ配信の場合は、例えば96kHz/24bitのflacがマスターになります。

ただし最近では、音圧を上げたり左右に広がりを出したりするなどの音質調整(=プリマスタリング)自体をマスタリングと呼ぶことも多いです。

マスタリングの考え方

iZotopeのガイドブックに、実際にマスタリングを行うにあたっての大事な考え方が書いてあるので引用します。

Step 1: 聴く: 「うーむ、手を加えたいところが特定できた気がするぞ」
Step 2: 査定: 「それを達成する上で、どのツール、あるいはどのテクニックが最良か?」
Step 3: 実験: 「よし、試してみよう」
Step 4: 評価: 「OK、試してみたけれど、これで上手くいったかな?」

出典:http://www.tacsystem.com/products/izotope/ozone.php

マスタリング全手順

今回の音源

SHI-N(from.INST) – REBORN

今回はこれを一からマスタリングし直してみます!

2mix

これがミックス終了時の状態ですね。マスタリングの作業がしやすいように、あえて音量は小さく書き出しています。
そこまで悪くない音質ですが、高音のシャリシャリ感が気になりますね。

マキシマイザー(=マスタリング用リミッター)

プラグインのルーティング自体は、EQやコンプ→ステレオイメージャー→サチュ→マキシマイザーの順番ですが、はじめにマキシマイザーを挿して音圧が上がった状態でその他の作業をするのがわかりやすいと思います。

オススメのマキシマイザーは、A.O.M.のInvisible Limiter G2です。

まず、プリセットの”Master | Power”を選び、Ceiling(=アウトプット)を-0.5dBにします。ついでにQuality(=オーバーサンプリング)も4にしておきます。

そして、Gain(=インプット)を上げていくと、このようになります。

音圧上げ

このままでも悪くないですが、もう少しカチッとしたノリにしたいので、黄色で囲った部分を調整します。

リリースの調整

EQ

続いてイコライザー。スペアナを見ながら調整するとわかりやすいと思います。

まずはこの包絡線ができるだけ水平になるように調整してみます。

2kHzから10kHzを少しだけ抑え、10kHz以上を持ち上げるイメージですね。使うEQはリニアフェイズでも普通のでもどちらでも大丈夫です。

ほかにもいろいろ調整するとこんな感じに。

EQで補正

曲の重心が低くなったのがわかると思います。

マスタリングEQについては、こちらの図がとてもわかりやすいです。

コンプレッサー

いわゆるバスコンプタイプのものがいいと思います。今回はNI Kompleteに入っているSOLID BUS COMPを使ってみます。

コンプレッサーで整える

いいマルチバンドコンプを持ってる方は、何使ってるかこっそり教えてください(笑)

ディエッサー、ステレオイメージャー、サチュレーション

DeEsserはサ行などの歯擦音を和らげるプラグインですね。

マスタリングでディエッサー?と思われる方も多いと思いますが、実は結構ほかに使ってる方も多いみたいです。

またステレオイメージャーで少し左右に広げてみます。

ステレオ感の調整

サチュレーション=いい意味での歪み感ですね。

サチュをほんのり

EQ2回目

ちょっと低音が細くなってしまったので、少し低域を持ち上げます。
同時に、最初のマキシマイザーのゲインを少し下げて完成です!

まとめ

いかがだったでしょうか。

マスタリングは奥が深く、ミックスとはまた違った難しさがありますよね。

PIANO FLAVAでした!!

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