【書評】一〇三歳になってわかったこと(篠田桃紅著、幻冬舎)

【書評】一〇三歳になってわかったこと(篠田桃紅著、幻冬舎)

Amazon : https://www.amazon.co.jp/dp/4344027531

※2016年に前ブログで公開した記事を一部修正して再掲します

メトロポリタン美術館(ニューヨーク)や大英博物館にも作品が収録されている、美術家、篠田桃紅さんの著書。

103歳の方の考え方や知恵のようなものに触れられるとあって、書店で見かけて即購入しました。

悟りの境地に近い方の著書なので、人生観が書かれている文も面白いのですが、個人的に気に入ったのは次の部分。

世の中の風潮は、頭で学習をすることが主体で、自分の感覚を磨く、ということはなおざりにされています。たいへんに惜しいことです(p.116)

私は普段、作曲活動をセミプロというかたちでやっており、普通の人に比べると感覚や直感を大事にしている方だとは思いますが、それでも、年々、内省する時間が減ってきているなと感じます。

内省する時間が減る、イコール、自分の感情や気持ちに鈍感になるということなので、その状態が続くと、最終的には自分がやりたいことすらわからなくなってしまうかもしれません。

ほかに気に入っているのは次の部分。

真実というものは、究極は、伝えうるものではない。(中略)真実は、想像の中にある(p.85)

そもそも、人には、介入するものではない、と思っています。(中略)ゆきすぎた愛情を注げば、その人の迷惑にしかなりません(p.17)

最後に、Amazonのレビューでも大勢の方が書かれていますが、約2~3ページごとに編集者によるまとめのような文が入っており、少しうるさいです。中には本文とニュアンスが異なるまとめ文もあり残念。